翻訳を仕事としてやってみた!

ある意味ではきちんとした英訳作業っていうのは是がはじめて。 今までは英語の資料は一から作っていたから。それで色々と勉強になったことをまとめておこう。


1.構造が違う。
短文が続いていたり、分かりやすい接続詞があればひじょうに簡単なんだけれども。どうも読点が続く重文というのは、言いたい事(つまりは結論)が文の最後に来ることが多い上に、それでも結論言わない事もある。この文のように。

最後まで読まないと、分からない構造が特徴なので、日本語は。それらを文節にわけ、再構築する必要がある。でないと意味が通らない。というか言いたいことが、英語では非常にボケる。伝わらないわけではないけど、それを是とするかどうかも判断したい所だ。


2.主語、述語。
ぶっちゃけ日本語は主語がなくてもどうにかなる。というか雰囲気でなんとかなる(ある程度は)ことさらプレゼンなんかで使われている言葉なんていうのはインパクトの為に得てして、いろんなモノが省略される。それでさっきの点にも共通するが、英語では主語と述語はつがいのように一緒にいる言葉だから、そんなんだととても訳す方としては困る。隠された主語を探す必要があったりするのだ。

それが実は、なかなか見つからない。本当に無い時もある。例えば、”知ってる?”というフレーズ。


ええ、知りません。


3.言葉のニュアンス。
言葉は本来、言葉通りの意味以上に意味を持っている場合がある。たとえば "lay off"と"fire"は日本語ではどちらでも「解雇」を意味するけども、前者は企業側の都合によるもの、という暗黙の了解があり、後者はなにかへまをしたのが原因で、つまりは「クビ」に値する言葉だ。ロボット翻訳(ソフトを使ったもの等)ではこういった人間しかしらないニュアンスは訳せない。つまりどんなに頑張っても、「ふざけるな」は"a**hole"にはならないのだ。

(ちなみにGoogle翻訳先生は”Missing around”って訳してくれました。あらお上品だこと)


4.絶対にやっちゃいけないこと。
日本語を英語に訳して、それをまた日本語に直すという手法。これ、うちのボスが自慢げに効率の良さを語っていたけど、それってつまりは訳された先の言葉をしらない事を露呈している他ならず、またそれによる弊害にも全く持って興味がないと言っているに等しい。


なぜそれをやってはいけないのか。

言葉と言葉は「=」では絶対に結べないからだ。英語で "one"って言うとき、数字の”イチ”に値する意味ではあるけど、主語にもってきて「不特定の一人」という意味にもなる。単語単位では訳詞直しに間違いは起きないだろうが、文節になってくると話はかわる。それぞれの事ばに意味の範囲があり、それらがキレいに、数式でいる右辺と左辺のようにバランスされる事は稀だ。


むしろそのバランスを取る事が訳するという事なのではないだろうか。



長々と書いてきたけども、訳をすると言う事は、単純に字面をかえることじゃない。
それを改めて学べる機会が持てた事に感謝して、今後もこういう仕事をやっていきたいと思った。